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パン屋開業の準備を進める中で、「分割機」という機械の名前を初めて聞いたという方もいるかもしれません。

分割機は、その名のとおり、パン生地を一定の大きさに分けるための機械であり、パン作りの効率や品質に大きく影響する設備のひとつです。

特に、日々安定した仕込み量をこなす必要があるベーカリーにとっては、分割機を導入することで作業の時短や人手不足の解消にもつながるでしょう。

ただし、パン作りの工程や理想の仕上がりは店舗ごとに異なり、分割機にもさまざまな種類や機能があります。

機械にあまり詳しくないという方でも安心して選べるよう、この記事では分割機の基本から導入のメリットや種類、選び方、価格相場まで、わかりやすく解説します。

これから小規模ベーカリーをはじめたい方は、ぜひ最後までお読みください。

パン作りに使われる分割機とは?

パン作りの工程のひとつ、生地の分割。

この工程では、発酵させたパン生地を成形や焼成に進む前に、1つずつのパンのサイズに合わせて均等に分ける必要があります。

たとえば、同じ商品を毎日一定数仕込む場合、すべての生地の重さや大きさが揃っていないと、焼き上がりにムラが出たり、商品ごとの品質に差が生じたりします。

分割作業を手作業で行うには、時間も労力もかかり、慣れていないとどうしてもサイズにばらつきが出てしまうことも。

そこで役立つのが分割機です。

分割機は、一定量のパン生地を投入することで、自動的または半自動的に同じ重量・サイズのかたまりに分けてくれます。

小規模なパン屋でも、まとまった数量の商品を作ることが多いため、分割作業をスムーズに行えるかどうかは、生産効率や人件費に影響するでしょう。

手作業に頼りきるよりも、機械の力を借りて作業の基盤を整えることが、安定した店舗運営につながります。

分割機の基本機能と仕組み

分割機の主な役割は、パン生地を決まった量に分けることです。

内部には一定の量を測る計量装置と、分割用の刃やピストンのような構造が備わっており、生地をやさしく押し切ることで複数の等しいかたまりに分けます。

製品によっては、分割する数を設定できたり、分割する生地の量を微調整できる機能もあり、仕込みのスタイルに合わせた操作が可能です。

また、生地に極力負担をかけない構造のものが多く、発酵の過程で大切に育てた生地の風味や気泡を損なわずに分割できます。

分割の際の圧力や切断方法が丁寧であればあるほど、焼き上がりに差が出にくく、製品の品質を高いレベルで保つことができるのです。

さらに、コンパクトな卓上タイプから、大量生産に対応する大型機まで種類も豊富で、店舗の規模や作業量に応じて適したモデルが選べます。

ベーカリーの立ち上げ時、自店に合った分割機を導入すれば、日々の作業を大幅に効率化できるため、初期の設備投資として検討する価値は十分にあるといえるでしょう。

分割機を導入するメリット

パン作りにおいて、生地の分割は毎日のように発生する反復作業のひとつです。

手作業でも対応できますが、作業量が増えるにつれて効率や品質の面で課題が出てきます。

分割機を導入することで、さまざまなメリットが得られるでしょう。

ここでは、小規模なベーカリーにとって特に重要なメリットを3点紹介します。

作業効率の向上

分割機を導入する最大のメリットは、作業のスピードが上がることです。

手作業で1つずつ生地を測って分けると、多くの時間がかかります。

そこで、分割機を使うことによって、短時間で大量の生地を均等に分割できるようになるのです。

特に、1日の仕込み量が多い店舗では仕込み時間が大幅に短縮され、他の作業に時間を割けるようになるでしょう。

時間に余裕が生まれることで、接客や清掃といった他業務にも、丁寧に対応できます。

パンの品質安定

パンの品質を安定させるには、焼成前の生地の重さや形が揃っていることが重要です。

分割機を使えば、毎回同じ重量に生地を分けられるため、焼きムラや見た目のばらつきを抑えられます。

特に、同じパンを毎日安定して提供したい店舗にとっては大きなメリットといえるでしょう。

品質のブレが少なくなれば、リピーターの信頼にもつながり、店舗の評判にも好影響を与えます。

人手不足対策・人件費削減

分割機の導入は、作業負担を軽減するだけでなく、人手不足への対策としても有効です。

少人数で運営する小規模店舗では、分割作業に多くの人手を割くことが難しいことがあります。

分割機があれば、1人でも一定の作業量をこなすことができ、スタッフの負担を減らすことが可能です。

機械によって作業の一部を自動化することで、限られた人材で効率的に店舗を運営できる体制が整います。

分割機の種類

分割機には、操作方法や仕組みに応じて種類があります。

大きく分けると「手動式」と「自動式」の2タイプで、それぞれにメリット・デメリットがあるため、特徴を知ったうえで選ぶのがよいでしょう。

ここでは、それぞれのタイプについて紹介します。

手動式分割機

手動式の分割機は、レバーやハンドルを使って人の手で操作するタイプです。

構造がシンプルで扱いやすく、価格も比較的安価なため、開業時の初期投資を抑えたい方に適しています。

操作に多少の力や慣れは必要ですが、小ロット生産の店舗であれば十分に活躍します。

また、機械の構造が単純なぶん、清掃やメンテナンスがしやすい点もメリットです。

自動式分割機

自動式分割機は、スイッチ操作などによって機械が自動で分割作業を行うタイプです。

大量のパンを短時間で仕込む必要がある店舗にとっては非常に効率的で、作業者の負担も大幅に軽減されます。

手動式に比べて価格は高めですが、そのぶん処理能力や精度が高く、仕込み量が増えても安定した生産が可能になります。

操作方法もシンプルで、初心者でも使いやすい点も魅力です。

分割機の機能

分割機には、生地を「分ける」だけでなく、次の工程である「丸め」まで行える機種もあります。

用途や作業工程に応じて、必要な機能を備えたモデルを選ぶことが重要です。

ここでは、「分割のみタイプ」と「丸め機能付きタイプ」の違いについて見ていきましょう。

分割のみのタイプ

このタイプは、生地を一定の大きさに分けるだけのシンプルな機能に特化しています。

基本的な分割作業ができれば十分という場合や、丸めの工程は手作業で対応したい店舗には最適です。

価格も比較的手頃で、初めて分割機を導入する方にとって導入しやすいでしょう。

ただし、丸め作業は別工程になるため、作業の流れや時間配分を考慮する必要があります。

丸め機能付きタイプ

こちらは、生地を分割したあと、そのまま自動的に丸める機能を備えたタイプです。

手間のかかる丸め作業が省略できるため、作業効率がさらに向上します。さらに、均一な丸めが実現できるため、仕上がりの美しさや焼き上がりの安定にもつながります。

ただし、機械自体のサイズがやや大きく、価格も高めになるため、店舗の作業スペースや予算とのバランスを見ながら検討するとよいでしょう。

パンの分割機を選ぶ際の3つのチェックポイント

分割機は、パン作りの効率化や品質安定に役立つ便利な機械ですが、すべての機種がすべての店舗に合うとは限りません。

使用する生地の特性や仕込み量、作業環境などによって、適した分割機のタイプは変わってきます。

ここでは、分割機を選ぶ際に押さえておきたい基本的な3つのポイントを紹介します。

1.生地に合わせて機種を選ぶ

パン生地には、ハード系のしっかりしたものから、水分を多く含んだやわらかいものまで、さまざまなタイプがあります。

生地の特性によっては、特定の分割機と相性が合わない場合もあるため、注意が必要です。

たとえば、高加水の生地や粘り気の強い生地を扱う場合には、やさしく分割できる構造の機種が向いています。

メーカーの仕様書や実機のデモを確認し、自分が作りたいパンに合った機械を選ぶことが大切です。

2.仕込み量に合わせてサイズを選ぶ

分割機のサイズや処理能力は、店舗の規模や1日の仕込み量に応じて選ぶ必要があります。

小ロットで営業する場合はコンパクトな卓上型でも十分ですが、多品種を並行して仕込むような営業スタイルであれば、1回の作業で多くの分割ができる大型タイプのほうが効率的です。

現在の仕込み量だけでなく、将来的な生産量の増加も視野に入れて検討すると、長く活用しやすくなるでしょう。

3.メンテナンスのしやすさを確認する

分割機は日々のパン作りで使用されるため、定期的な掃除やメンテナンスが欠かせません。

構造が複雑で清掃に時間がかかる機種だと、かえって作業負担が増えてしまうこともあります。

パーツの取り外しやすさや洗いやすさ、消耗品の交換のしやすさなども、選定時に確認しておきましょう。

長く安心して使うためには、メンテナンス性の高いモデルを選ぶことが重要です。

パンの分割機の価格相場

分割機の価格は、タイプ・機能・サイズによって大きく異なります。

目安としては、手動式のシンプルなモデルで約20万円〜、自動式や丸め機能付きのモデルになると50万円〜100万円以上になるケースもあります。

さらに、大量生産に対応する業務用の大型機では、数百万円規模になることもあります。

初期経費を抑えたい場合は、新品だけでなく、中古品も検討しましょう。また、リース契約を活用することで、初期費用を軽減しながら導入する選択肢もあります。

価格だけで選ぶのではなく、必要な機能や導入後のメンテナンス体制も含めて総合的に判断することが大切です。

まとめ

パン作りにおける分割工程は、見た目や焼き上がりに直結します。

小規模ベーカリーにおいても、分割機を導入することで作業効率が上がり、品質の安定、人手不足の解消といったさまざまなメリットが得られるでしょう。

分割機には手動式と自動式があり、さらに「分割のみ」か「丸め機能付き」かといった機能の違いもあります。

生地の性質や仕込み量、清掃のしやすさなどを考慮しながら、自店に合った機種を選ぶことが大切です。

価格帯も幅広く、新品・中古・リースと導入手段も複数あります。

予算と必要機能のバランスを見極めて、長く使える機械を選びましょう。

当店では、分割機の購入・設置に対応しています。オーブンやミキサーなど、他の製パン機械とともにご提案することも可能です。

ぜひ気軽にお問い合わせください。

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